制振とはなに?
制振ダンパーの基本
建物を地震から守る技術のひとつ。
制振ダンパーが揺れを吸収し、建物の安全性を高めます。
建物構造に組み込まれた制振装置が地震や風による揺れを制御。
ビルやマンションの安全性の向上と快適な居住性を実現するテクノロジーです。


地震対策の種類と特長
地震対策の種類には、振動に耐える「耐震構造」、振動を伝えない「免震構造」、振動を吸収する「制振構造」があります。
それぞれコストや効果が異なるため、建物に適した構造を選ぶことが重要になります。
制振装置の役割
建物に組み込まれた制振ダンパーは主に振動エネルギーを吸収することで揺れを軽減します。住友ゴムの高減衰ゴムを使用した制振ダンパーは、地震や風によって建物に生じる揺れを効率よく吸収することができ、また繰り返し使用できる特長があります。ビルやマンション、戸建て住宅など、様々な構造物に採用されており、その他構造物への適用も可能です。
建物に減衰を付加して応答を低減(ビル用ダンパーの場合)
- 地震対策
- 高さ60m以上の建物ではコスト低減
- 高さ60m未満の建物では建物性能アップ(コスト増加あり)
- 風対策
- 居住性の向上(人間の体感する揺れを低減)
- 免震建物の上部構造に減衰を付加することで、免震装置の風検討時の設計をしやすくする。
制振装置設計時の留意事項
制振装置の実行比率について
制振建物の設計においては、建物変形時に制振装置がどの程度変形するかが重要となります。制振装置の変形を考える際には、建物の曲げ変形や制振ダンパーの支持材の変形による影響を考慮する必要があります。

- ダンパーの実効比率低減要因
- 建物の曲げ変形
主に柱の軸伸縮により発生。アスペクト比の高い建物ほど大きくなる。 - ダンパー周辺部材の変形
接合部材の変形、周辺架構の変形、ブレース材の伸縮、間柱・大梁の曲げ等。